ECサイトのセールバナーなどで見かける、文字を斜めに傾けたデザイン。
「勢いをつけたい」ときや「注意を引きたい」ときにぴったりな表現です。
今回は「単純に傾ける」方法と「ゆがませて傾ける」方法で文字を斜めにしていきます。
「ゆがませる」というのは、
例えば、長方形ツールで作成した「正方形」を「平行四辺形」に変形するイメージ。
左上、右上のアンカーポイント(図形を構成する点)を、ダイレクト選択ツールで選択状態のまま横に動かす=ゆがませる工程がイメージできればOK。
作業内容が掴めたところで実際に作っていきましょう!
回転で傾ける(難易度★)
こちらは単純に文字を「回転」させて傾ける方法です。

入力したテキストボックスを選択して、回転ツールをクリック。角度を入れて完成です。

ちなみに右側のプロパティパネルからも設定できます。

バウンディングボックスの矢印からも任意の角度で回転させることはできますが、端数になることがほとんど。
扱いやすさ、Webデザインの観点では数値入力推奨です。
シアーで傾ける(難易度★★)
文字をイタリック体のように傾ける(ゆがませる)なら「シアー」を使います。

「オブジェクト」>「変形」>「シアー」の順に選択。

数値を入力し、方向を選びます。
今回は横書きなので方向は「水平」ですが、縦書きに同じイタリック風の効果をつけるときは「垂直」にしてください。

回転ツールと同じく、こちらも右側のプロパティパネルから設定できます。

自由変形で傾ける(難易度★★★)
角度(回転)、ゆがみ(シアー)の両方を設定できる「自由変形」ツールの方法です。

キーボードの「E」でショートカット表示します。
つづいて、自由変形ツールが選択されていることを確認。

青枠で角度(回転)を、黄枠でゆがみ(シアー)を、赤枠で両方を調整します。
それぞれの箇所で表示される矢印に沿って動かしてみてください。

遠近変形で傾ける(難易度★★)
奥行きのある傾き表現は、自由変形ツールにある「遠近変形」を使います。

事前に文字をアウトライン化してから作業に入ります。
右クリックのダイアログもしくはショートカットで作成。

キーボードの「E」でショートカット表示し、遠近変形が選択されていることを確認。

アンカーポイント付近で同じアイコンが出たら、クリックしたままスライドしてください。
外側に垂直に動かすと手前に大きく、内側に動かすと奥に小さく遠近感をつけられるはずです。

おわりに
「回転」「ゆがみ」など状況に合わせて文字を傾ける方法をご紹介しました。
「自由変形」ツールを使えば「回転」「ゆがみ」の両方を一度に適用できるので、サッと終わらせたいときに便利。
それぞれのツールを使うことでも同じオブジェクトを作ることができます。数値で調整したいときは、こちらがおすすめ。
「自由変形」については、キーボードの「E」を押してショートカット表示させてきましたが、
「ウィンドウ>ツールバー>詳細」で常時ツールバーに出しておくこともできますよ。