Illustratorの操作に慣れてきたら実際に何か作りたくなりますよね。紙媒体ならまずは名刺作成がいいですよ!
最近は趣味や副業などで会社とは別の顔を持つことが多い時代です。「名刺」があれば、また会いたい!と思ったときにつながることができて、ビジネスのチャンスにもなり得ます。
SNSのアカウントを記載して、気軽に交流したり、事業や人柄をアピールしている人も多いですね。
今後グラフィックデザインにかかわるなら押さえたい最初のステップです。理解しながら、ゆっくり進めていきましょう。
名刺の下地を作成
ファイルを新規作成
まずは新規作成をクリックします。

印刷のタブからA4を選び、方向は横、カラーモードはCMYK、ラスタライズ効果は高解像度(300ppi)であることを確認します。この時、任意の名前をつけて保存してください。

ガイドを作成
表示メニューから定規を表示します。定規の上でクリックしてからドラッグし、ガイドを用意します。端は自然とくっつく位置で、真ん中はコントロールパネルの整列で配置します。
縦横すべてのガイドを選択して、横は垂直方向中央に分布、縦は水平方向中央に分布で並べてください。

ガイドは動かないようにロックしておきましょう。

長方形を作成
つづいて横91mm、縦55mmの長方形を作成します。このサイズが一般的な名刺サイズになります。先ほどのガイドのうち中央左手を中心に配置してください。

メニューからオブジェクト>パス>パスのオフセットと進み、基準の長方形から-3mmと3mmの新しいパスを作ります。

トリムマークを作成
基準の長方形を選択したまま、効果メニューにある「トリムマーク」を選びます。

正しく配置されると図のようになります。

アピアランスを分割
トリムマークは基準の長方形に依存しているため、アピアランスを分割して独立させます。すべての長方形を選択し、「オブジェクト」>「アピアランスを分割」をクリック。

最後にすべて選択したまま「表示」>「ガイド」>「ガイド」を作成で下地は完成です。

名刺の内容を作成
これまで作業してきたレイヤーを「ガイド」とリネームしロックをかけます。この時、別途、内容を書くための新しいレイヤーを用意します。

背景は見やすく色をつけました。仕上がり位置は、3つの長方形のうち2つめ(真ん中)の部分になります。外側の塗り足しを含めた枠が必要になるのは、裁断がズレた場合に色や文字が切れてしまうためです。

イラストレーターのデータで入稿するときは、必ずフォントをアウトライン化しておきましょう。文字化けや別のフォントに置換されるのを防ぎます。
印刷会社にデータを入稿
入稿データの保存形式は、イラストレーターやPDF形式で指定されることが多いです。データは図のように天地と表裏がわかるようにしておきましょう。

流れをまとめると、用途(チラシや名刺など)、データ形式、部数、住所を入力し、ネットから印刷会社に依頼をかけます。印刷ガイドなどを元に印刷可否が判断され、問題なければ受付完了となります。
印刷会社によっては、入稿用にイラストレーターのテンプレートが用意されているため、そちらを利用してもいいかもしれません。
イラストレーターで名刺を作り、入稿するまでの流れは以上になります。
名刺は会社員が持つものというイメージがあると、大げさに思えるかもしれません。ですが共通して言えるのは、自分の所属、自分の名前を名乗り、覚えてもらうためのツールということです。
専門家に依頼するのもありですが、作り方やデザインは人それぞれ。型にはまったテンプレートにするよりも、小さな紙に溢れるこだわりを感じられるほうが素敵な名刺に仕上がりますよ。
ラクスルで名刺を作成・印刷