奥行きのある立体的な正方形(立方体)を作るには、大きく分けて2つの方法があります。
1つは、おなじみの長方形、多角形ツールでパスをつないだり、図形を重ねたりする方法。
もうひとつは、比較的新しい「3D機能」を使って、平面から自動で立方体を作る方法です。
記事では正面を向いた立方体、斜めを向いた立方体、3D機能を使った立方体に分けて解説。
最近流行りのアイソメトリックなデザインであれば、斜めを向いた立方体をご覧ください。
はじめに
平面図形の作り方はこちら。立方体で使うパーツは基本ツールで作成しています。
面ごとに色を分けるときは、ライブペイントツールで塗りつぶすのがスムーズです。
正面を向いた立方体
長方形ツールで正方形を3つ用意。作成したものは、以下のように配置します。

白い矢印の「ダイレクト選択ツール」でShift
キーを押しながら赤枠をクリック。
そのまま右にスライドして傾きをつけてください。

同じようにShift
キーを押しながら「ダイレクト選択ツール」で赤枠をクリック。
そのまま上にスライドして傾きをつけてください。

3つのパーツをすべて選択し、パスファインダーの「アウトライン」で合体します。

アウトライン化で線がなくなるので、線の色と線幅を改めて設定してください。

線を消して、色をつけて奥行きを出すことで、より立体的な正方形になります。

合体してから色をつけるときは、ライブペイントで塗りつぶすとラクですよ!
斜めを向いた立方体
多角形ツールで辺の数が「6」の図形を作成。回転ツールで「90度」回転します。

そのまま同じものを2つコピーして、以下のように配置してください。

すべての図形を選択したら「シェイプ形成ツール」を使って不要部分を消します。
Alt
キーを押しながらクリックすればOK。

3つのパーツをすべて選択し、パスファインダーの「アウトライン」で合体します。

アウトライン化で線がなくなるので、線の色と線幅を改めて設定してください。

線を消して、色をつけて奥行きを出すことで、より立体的な正方形になります。

合体してから色をつけるときは、ライブペイントで塗りつぶすとラクですよ!
斜めを向いた立方体(3D)
ちなみに「3D」機能を使うと、もっと簡単に作ることができます。
メニューバーの「効果」から「3Dとマテリアル」>「押し出しとベベル」を選択。

オブジェクトタブの「奥行」は、今回は正方形のため、一辺の長さを入力します。

最後に回転の項目にある「プリセット」を「アイソメトリック法 – 左面」に変更。

既に陰影の効果がついているので、色を塗り分けて立体感を出す必要はありません。
色を塗るときは、ツールバーの塗り、線から変えられますよ!

色を細かく設定したいときは「3D(クラシック)」で作成の上、アピアランスを分割してください。
おわりに
図形に奥行きや色をつけることで、立体的でリアルな見た目になりました。
正面よりも斜め、線あり無色よりも線なしで色のグラデーションをつけた方が、その特長がより明確になります。
自分の作りたいイメージに近いものを選んで、ぜひアレンジを加えてくださいね。
最後に紹介した「3Dとマテリアル」では、細かく色を設定できない点がデメリット。
従来ならパス化できるところ、Illustrator2022では画像化されてしまうので注意してください。