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「AnyDesk」でリモート接続!パソコンを使った遠隔操作の流れ

コロナを境に、オンライン会議やチャットなどのビジネス系ツールが爆発的に増えました。

その中でも「AnyDesk」は遠隔(=リモート)操作に強く、以下ケースで特に役立ちます。

  • 会社にあるパソコンのローカルデータを使う
  • 操作している様子をリアルタイムで見てもらう

接続前に画面共有だけ、操作もするなどと設定ができるので、案件別に使い分けることも!

リモート接続したい各端末にアプリを入れて、IDを共有するだけですぐに始められますよ。

はじめに

AnyDeskのトップにある「今すぐダウンロード」でexeファイルをダウンロードします。

スマホで利用するときは、App StoreGoogle Playからインストール。

AnyDesk公式サイト

法人、商用利用する場合は「今すぐ注文」から有料版をインストールしてください。

インストール

AnyDesk.exeをクリックすると「新しい接続」タブで、専用のワークスペースが開きます。

このワークスペースの横にAnyDesk ID(9桁の数字)が表示されていれば、接続準備完了。

ワークスペース

この時点では、パソコン本体にアプリはインストールされていません。このまま使っても◎。

インストール版を使うときは、ワークスペースにある「AnyDeskをインストールする」からインストールします。

インストール画面

今回はインストールしないポータブル版を使って解説します。インストール版とは一部機能が異なります。

セキュリティ

端末同士を接続してリモート操作する前に、セキュリティ設定をしていきます。

ワークスペース右上の四本線から「設定」>「セキュリティ」と進み、各設定を行います。

双方向接続

初期では真ん中が選択されています。AnyDeskを起動していないときに接続拒否できます。

接続を常に拒否する

起動中でも、承諾、拒否を選ぶ画面が出るので、勝手にアクセスされる心配はありません。

3つ目の「接続を常に拒否する」にしておけば、起動の状態にかかわらず拒否ができますよ。

ただし、パスワード設定した場合は、相手がパスワードを知っていればアクセス可能です。

ポータブル版では「接続を常に許可する」は選択不可なので、初期のままでも安全性は保たれています。

パーミッション

Permission Profileでは、操作権限の設定とプロフィールの作成および削除ができます。

Permission Profile

プロフィールとは、各種設定をまとめてカテゴリ分けしたリスト。(設定ファイル風のもの)

用意された4種類以外にも、自分用にカスタマイズしてAdd Profileで新しく登録できます。

項目名画面共有遠隔操作
Default一部
Screen Sharing
Full Access
Unattended Access
Permission Profile(AnyDesk7.1)

併せて、AnyDesk7.1で設定できる操作権限については下表の通り。全部で16種類あります。

設定項目DefaultScreenFullUnattended
Profile enabled
音声を鳴らす
キーボードとマウスを使う
コンピューターを再起動する
Enable privacy mode
Control+Alt+Delete
キーボードとマウスをロックする
セッション終了時にアカウントをロックします
入力が拒否されたら表示する
クリップボードを使う
マイコンピューターのクリップボードにアクセスしてファイルを転送する
ファイルマネージャを使用します
システム情報をリクエストします
コンピューターの画面上に描画する
TCPトンネルを作成する
セッションを記録できます
操作権限一覧(AnyDesk7.1)

Profile enabledにチェックしていないと、接続時に選択できないので注意。

パスワード

受信時、ワークスペースにパスワードをかけるときは、パーミッションから設定します。

ワークスペースへのパスワードを変更する

入力内容の確認と合わせて、2回パスワードを入れてください。長さ、強度を工夫のこと。

パスワードと確認項目を入力

Permission Profileは、パスワード入力後、どの権限で接続させるか予め設定します。

Permission Profileを選択

パスワードを削除するときはPermission Profileで鍵の項目を選んで消してください。

Permission Profileからパスワードを削除

パスワードを知っていれば承認を待たずに接続させるという設定なので、ご注意ください。

接続制限したから安心というよりは、関係者かどうかの判定として使うのが良さそうです。

アクセス制限

接続先のAnyDesk IDを登録することで、特定のデバイスからのみアクセスを許可します。

チェックボックスにチェックを入れたら、横のプラス、マイナスボタンで追加および削除。

アクセス制限するアドレスを追加

チェックを入れておけば、他からの接続を常時拒否できるので、入れた方がより安心です。

接続を申請する

上部のアドレスバーに接続先のIDを入力します。接続するのは、操作する相手の端末です。

アドレスバーの1番右側にある矢印アイコンで接続します。

宛先アドレスを入力して接続

相手が初期設定のままなら「相手方に接続が承認されるまでお待ちください」になります。

パスワード設定をしていれば「パスワードは必須です」と出て、入力画面が表示されます。

接続を承認する

接続を受信する側では、以下ダイアログが表示されます。

申請元のIDが確認できたら、操作権限をProfile、アイコン、詳細などから選び「承諾」。

Profileを選んで承諾

接続が始まると、チャットのコメントに「セッションが開始されました」と追記されます。

承諾して接続すると、ボタンが「権限昇格をリクエストする」に変わります。

各種機能を使う

選んだPermission Profileによって、接続時に使えるメニューが異なります。

受信側で操作権限を追加してもらえば、接続を切り替えることなく操作を変更できますよ。

リモート操作

初期プロフィールのDefaultFull AccessUnattended Accessで有効になる機能。

主な操作はアドレスバーにある9種類のアイコンからメニューを選んで行います。

操作アイコン一覧

それぞれのアイコンと機能については下表の通り。必要に応じて使い分けてみてください。

アイコン説明
ファイルマネージャ―を開き、アップロード、ダウンロードを行います。
接続先のディスプレイを表示します。複数台あるときは番号で切り替え可能。
接続先のディスプレイを表示する際のサイズ、画質を設定します。
接続先のユーザーとチャットを行うためのダイアログを表示します。
接続先のデバイスに対して行う操作をまとめています。再起動、権限昇格など。
ショートカットキーの確認とキーボードの並びを海外向けに変換する設定です。
音声、キーボード制御などの操作にかかわるパーミッションを設定します。
接続先のディスプレイ操作を録画します。セッション記録で確認、再生可能。
接続元が接続先ユーザーの画面にペンや図形で描画を行う機能です。
セッション設定(AnyDesk7.1)

スクリーン共有

初期プロフィールのScreen Sharingで有効になる機能です。画面共有にのみ使います。

作業と同時進行できるので、以下ケースに取り入れて認識を合わせるのに向いています。

  • 操作説明
  • 手順確認

接続時は、操作、パーミッションにある各種メニューがグレーアウトした状態になります

あとから操作が必要になったときは、接続を受信した承認側で操作権限を追加すればOK。

ファイル転送

申請時と同じように接続先のIDを入れます。アドレスバーの右から2番目のアイコンで接続。

宛先アドレスを入力して転送

ディレクトリ類が表示されたら、上部のアップロード、ダウンロードでデータを移動します。

画面左が接続を依頼した自分(ローカル側)、右が接続を承認した相手(リモート側)です。

ファイルマネージャ―

接続を終了する

接続の終了は、接続中の全ユーザーが任意のタイミングで行うことができます。

申請側はワークスペース右上の四本線から「終了する」、受信側はダイアログで「終了」。

ダイアログで終了を選択

誰かが接続終了すると「別のワークスペースのユーザーが接続を終了しました」と出ます。

ワークスペースに戻ると、画面にAnyDesk IDがスクリーンショットと共に表示されます。

次回以降、ワークスペースの「最近のセッション」からワンクリックでアクセスできます。

おわりに

AnyDeskにはスクリーン共有、ファイル転送機能もあるので、メインにもサブツールにもおすすめ。

遠隔操作と聞くと安全性が気になりますが、正しい方法で接続、設定すれば問題ありません。

特に今回ご紹介した4つのセキュリティ項目は重要です。接続前に、必ず確認してくださいね。

  • 双方向接続
  • パーミッション
  • パスワード
  • アクセス制限