リポジトリの作成が完了した後は、ローカルとリモート間でデータの受け渡しを行います。元となるデータの作成と保存(コミット)、アップ(プッシュ)からはじめましょう。
受け渡しに使うのは、GUIのひとつTortoise Git(トータスギット)。コマンドでも同じ操作ができますが、はじめての方向けに視覚的に覚えるところからスタートします。
- ローカルでデータを作成
- ローカルでデータをコミット
- ローカルのデータをプッシュ
- リモートでプッシュデータを確認
このような流れで進めていきます。それでははじめましょう!
はじめに
今回使うGitの専門用語を表にまとめました。用語と意味を覚えて読み進めてください。
用語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
commit | コミット | データを保存/確定 |
push | プッシュ | データをアップ |
Gitのインストールが終わっていない場合は、こちらの記事を参考にしてください。
今回はGUIでの操作となります。視覚的に見える形で進められるTortoise Gitがおすすめです。
ローカルリポジトリ側
ローカルおよびリモートリポジトリの作成はこちらの記事をご覧ください。
サンプルデータを作成
ローカルリポジトリにテキストファイルを作成します。

テキストファイルに任意の文章を入力してください。内容は自由です。
サンプル用のデータです。
データをコミット
ひとつ上の階層に戻り、クローンしたリポジトリ(ここではsample)を右クリックします。メニューから「Git コミット->”master”」を選択。

Tortoise Gitのダイアログが表示されます。メッセージには後で作業内容が分かるようなコメントを入れます。今回は最終的にプッシュするので「プッシュ1回目」と入力します。

ダイアログ下部の枠内にあるファイル名と先ほど編集したファイル名が一致していることを確認してください。問題なければチェックを入れてコミットします。

メッセージが空白のままもしくはチェックが漏れているとコミットできません。
青色で成功と表示されたらダイアログを閉じます。
データをプッシュ
コミット完了後、再度クローンしたリポジトリ(ここではsample)を右クリックします。メニューから「TortoiseGit」を選択。

続いて「プッシュ」を選択。

開いたダイアログの宛先から「管理」をクリック。

リモートはoriginの名前で、URLにはリポジトリのURLを入力してください。

originはリポジトリのことで、広く一般的に設定されるリポジトリのデフォルトの名前です。
「新規追加/保存」で内容を保存し、最後に「OK」で閉じます。

ローカルとリモートにmaster、宛先のリモートにoriginとなっているか確認してください。その他のオプションは変更せず「OK」でプッシュします。

masterはブランチのことで、広く一般的に設定されるブランチのデフォルトの名前です。ブランチは作業を分岐させる目的で使われる機能を言います。masterは大元のデータとして扱われることが多いため、マスターデータと同義と考えると分かりやすいかもしれません。
リモートリポジトリ側
プッシュデータの確認
青色で成功と表示されたらダイアログを閉じ、リモートリポジトリにアクセスします。ローカルリポジトリで作成したファイルがあればプッシュ完了です。

data.txtをクリックすると内容が確認できます。改行を入れると以下のようになります。

ファイルの作成からデータのアップ、確認までの流れは以上になります。今回はそれぞれのリポジトリにデータがない状態でしたが、実務ではクローンした多数のファイルがある状態からのスタートとなります。階層やファイル編集の際は慎重に作業を行うようにましょう。
コミットとプッシュで送る側の操作を覚えたので、次は受け取る側の操作を確認していきます。