「Git」はデータのアップ、ダウンロードができるようになれば、基本操作はOKです。
そのために、まず必要になるのが「リポジトリ」という作業場所。
リポジトリとはデータ置き場のことで、情報を蓄積、保存するデータベースのような役割を担っています。
通常、外部に「リモートリポジトリ」、ローカルに「ローカルリポジトリ」を用意してデータをやり取りしていきます。
考え方としては、サイトを格納したレンタルサーバーに近いですね。SQLが「リポジトリ」、FTPが「Git」にあたるイメージ。
こちらではコマンドよりも分かりやすい「TortoiseGit」を使って画面操作していきます。
目次
はじめに
下表は本記事に出てくる専門用語になります。
用語 | 意味 |
---|---|
リポジトリ | データの格納場所 |
リモートリポジトリ | ネット上のデータ格納場所 |
ローカルリポジトリ | 自分のPC上のデータ格納場所 |
クローン | データを複製 |
事前に「Git」をインストールしてから作業に入るようにしてください。
メニュー操作できる「TortoiseGit」を使って視覚的に確認しながら進めていきます。
リモートリポジトリを作成
今回は「GitHub」にリモートリポジトリを作成します。サインアップは以下方法で。
マイページの右上にあるプラスメニューから「new repository」を選択。

「Repository name」にリポジトリ名を入力します。

公開範囲は任意ですが、練習なので「Private」を選択。

以下オプションは飛ばしてOKです。最後に「Create repository」で作成。

オプションの詳細については、下表をご覧ください。
オプション | 説明 |
---|---|
Add a README file | プロジェクトの説明用ファイル |
Add .gitignore | GitHub管理下から外すファイル |
Choose a license | プログラム使用時のライセンス |
リポジトリ作成後に「Git」や「クライアントソフト」との接続に使うURLが発行されます。
https://github.com/owner/repository-name.git // HTTPS git@github.com:owner/repository-name.git // SSH
リモートリポジトリを削除
先ほど「GitHub」に作成したリポジトリを削除するときは、以下手順で進めてください。
マイページからリポジトリをクリックし「Settings」のタブを開きます。

Danger Zoneにある「Delete this repository」をクリック。

ダイアログにある「アカウント名/リポジトリ名」を入れて、「I understand…」で削除します。

ローカルリポジトリを作成
特にリモートリポジトリがないときは、こちらの方法で作成します。
作業用フォルダを作成し、右クリックメニューから「Git ここにリポジトリを作成」を選択。

下記ダイアログはチェックを入れずに「OK」で閉じます。

次のメッセージも同様に閉じて、.gitファイルが作成されていれば完了。
ファイルが表示されないときは、エクスプローラーの「表示」>「隠しファイル」にチェックを入れてください。
ローカルリポジトリを作成(クローン)
既にリモートリポジトリがあるときは、こちらの方法で作成します。
作業用フォルダを作成し、右クリックメニューから「Git クローン(複製)」を選択。

ダイアログが出たら「URL」にリモートリポジトリの「HTTPS URL」をペーストします。
https://github.com/owner/repository-name.git
接続には、SSHを使用することもできますが、別途SSHキーが必要になります。
「ディレクトリ」には、現在作業中のフォルダまでのパスが自動入力されます。
その他の設定は変更せずに「OK」を選択。

「GitHub」のリポジトリに接続する場合は、以下のようなサインイン画面が表示されます。
認証方法は全3種類。「Browser/Device」の2つと「Token」から選びます。

今回は「Token」を除いた「ブラウザ認証」「コード認証」2つの方法をご紹介。
ブラウザ認証
青の「Sign in with your browser」をクリックすると、ブラウザが開きます。
wants to access your account
のアカウント名などを確認し「Authorize」。

次の画面でアカウントのパスワードを入力して「Confirm password」。

ローカルに戻り、ダイアログに青く成功と出ていればクローン完了です。
成功 (000000 ms @ 2022/04/01 00:00:00)
コード認証
グレーの「Sign in with a code」をクリックすると、数字が表示されます。

ダイアログにあるURLにアクセス。
https://github.com/login/device
ブラウザにコードの入力画面が開くので、表示された数字を入れます。

wants to access your account
のアカウント名などを確認し「Authorize」。

ローカルに戻り、ダイアログに青く成功と出ていればクローン完了です。
成功 (000000 ms @ 2022/04/01 00:00:00)
ローカルリポジトリを削除
ローカルリポジトリの削除は簡単です。
他のフォルダ、ファイルと同じように、右クリックメニューから削除するだけでOK。
リモートリポジトリのときだけ手順を踏む必要がありますが、ローカルの場合は特になし。
おわりに
リモートリポジトリとローカルリポジトリの作成方法は以上になります。
ローカルリポジトリは、新しく作るよりもリモートリポジトリをクローンする方がやや難しめ。
とはいえ、初回設定が適用されつづけるので、実質、リポジトリURLとディレクトリを確認するだけでOKです。
気をつけるのは、アカウントやリポジトリを変えるとき。
認証情報とURLを再設定しないままアクセスすると、接続失敗でデータの更新、取得ができません。
その場合は「Git クローン(複製)」のダイアログに新しいURLを入れて、今回と同じように設定してください。