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2022年版「Git」のインストールからセットアップまで【Windows】

複数人でサイトなどを制作、開発するときに悩むバージョン管理。

以下のような課題を解消するなら、管理システム「Git(ギット)」の導入をおすすめします。

課題
  1. 似た名前のデータが複数存在して、どれが最新か分からない
  2. 何人かで同時に更新してしまい、データの上書きが発生する
  3. バックアップが多く管理が難しい

「Git」では、コメントやソースコードが更新履歴として残るため、過去に遡って調査、確認することができます。

この機能を使えば、必要に応じてデータを戻したり、比較して統合することもできるので、万一のときにも安心というわけです。

今回はそんな便利なバージョン管理システム「Git」の導入方法をご紹介します。

Gitとは

「Git」とは、さまざまなファイルを「バージョン管理」するためのソフトフェア。

ソースコードを管理することがほとんどですが、Wordなどのドキュメント管理に利用することも可能

常に最新の状態が保たれるため、命名規則による管理やバックアップの取得というルーティーンから解放してくれます。

最大のポイントは、各自のパソコンに本番環境と同じリポジトリ(データベース)を用意できること。

これにより、担当者別、目的別の開発がチームで並行してできるようになっています。

大抵は「GitHub」をはじめとしたリモートリポジトリでオリジナルデータを管理し、管理者権限で保護されるので、大きな失敗はありません。

また冒頭で触れた通り、更新履歴を元にデータを戻したり、比較して統合することができる機能も充実。

つまり「Git」は作業者同士がプロジェクトを進めやすい機能、仕組みが整った、優秀な管理システムなのです。

Gitをダウンロード

さっそくGitの公式サイトにアクセスし「Downloads」をクリック。

Git公式サイトのダウンロードをクリック

つづけて、ダウンロードページの「Windows」をクリックします。

ダウンロードページのWindowsをクリック

Windows用のページから、ビット数に応じたセットアップファイルをダウンロード。

Click here to downloadをクリック

セットアップ

ライセンスの確認

ダウンロードしたexeファイルを開きます。

ダイアログが開いたら、ライセンスの内容を確認して「Next」。

ライセンスの確認
Information
Please read the following important information before continuing.
// インフォメーション
// 続行する前に以下の重要な情報をお読みください。

インストール先を選択

Gitをインストールするフォルダを選びます。

基本的には変更せず「Next」。

インストール先を選択
Select Destination Location
Where should Git be installed?
// インストール先選択
// どこにGitをインストールしますか?

コンポーネントを選択

Gitといっしょにインストールする機能にチェックを入れます。

任意で追加、解除を行い「Next」。

Use a TrueType font in all console windowsは、日本語が文字化けするので注意。

コンポーネントを選択
Select Components
Which components should be installed?
// コンポーネント選択
// どのコンポーネントをインストールしますか?

ショートカットを作成

スタートメニューにショートカットを作成する設定です。

名前や配置を変更すると分かりにくいので、そのまま「Next」。

不要なときは、下部のDon't create a Start Menu folderにチェックしてください。

ショートカットを作成
Select Start Menu Folder
Where should Setup place the program's shortcuts?
// スタートメニューフォルダ選択
// どこにプログラムのショートカットを配置しますか?

エディタを選択

Gitを使うときのエディタを設定します。

デフォルトはVimですが、 普段使っているもので問題なし。

インストールされていないエディタを使うときは、別途自分でインストールしてください。

エディタを選択
Choosing the default editor used by Git
Which editor would you like Git to use?
// Gitで使われるデフォルトエディタを選択
// どのエディタをGitに使いますか?

ブランチ名を設定

新しいリポジトリを作成したときの初期ブランチ名を設定します。

Gitに調整してもらうなら、Let Git decide。変更するならOverrideで上書きします。

チームで決めているものがなければ、デフォルトのLet Git decide

ブランチ名を設定

ここでの設定が既存のリポジトリに影響することはありません。

Adjusting the name of the initial branch in new repositories
What would you like Git to name the initial branch after "git init"?
// 新しいリポジトリの初期ブランチ名を調整
// git init(リポジトリを新規作成するコマンド)のあとに、初期ブランチにどんな名前をつけますか?

パス環境を設定

コマンドラインの設定をしていきます。

推奨のGit from the command line and also from 3rd-party softwareを選びます。

これでGit Bash、コマンドプロンプト、Windows PowerShell、サードパーティーソフトウェアで使えるようになります。

パス環境を設定
Adjusting your PATH environment
How would you like to use Git from the command line?
// パス環境の調整
// コマンドラインからGitをどのように使いますか?

SSH実行ファイルを選択

SSH通信するためのソフトウェアを選びます。

Gitに付いてくるssh.exeを使うなら、Use bundled OpenSSH。自分で用意するならUse external OpenSSHにします。

こだわりがなければ、Use bundled OpenSSHを選択。

SSH実行ファイルを選択
Choosing the SSH executable
Which Secure Shell client program would you like Git to use?
// SSH実行ファイルを選択
// どちらのSSHクライアントプログラムを使いますか?

HTTPS接続の設定

HTTPS接続の設定をします。

サーバー証明書の検証がca-bundle.crt fileもしくはWindows Certificate Storesで行われるかの違いです。

特に決まりがなければUse the OpenSSL libraryを選択。

HTTPS接続の設定
Choosing HTTPS transport backend
Which SSL/TLS library would you like Git to use for HTTPS connections?
// HTTPSの接続設定
// どちらのSSL/TLSライブラリをHTTPS接続に使いますか?

テキストの改行設定

テキストファイルの改行設定をします。

こちらはどのOSでコードを実行するかにより、選ぶ内容が異なります。

複数のプラットフォームを利用する場合は、チェックアウト時もコミット時も変換しないCheckout as-is, commit as-isが最適。

テキストの改行設定

設定によっては、コードが動作しない不具合につながるので慎重に選んでください。

Configuring the line ending conversions
How should Git treat line endings in text files?
// 行末変換の設定
// テキストファイルの行末をどのように処理しますか?

ターミナルエミュレーターの設定

ターミナルエミュレータとはコマンドを入力するためのソフトウェアです。

Git BashのデフォルトMinTTYか、Windowsのデフォルトcmd.exeを使うかのどちらか。

こだわりがなければUse MinTTYを選びます。

ターミナルエミュレーターの設定
Configuring the terminal emulator to use with Git Bash
Which terminal emulator do you want to use with your Git Bash?
// Git Bashで使うターミナルエミュレータ―の設定
// どちらのターミナルエミュレータ―をGitBashに使いますか?

git pullの動作を選択

git pullコマンドを使ったときの動作を設定します。

基本的にはDefault(fast-forward or merge)で問題ありません。

git pullの動作を選択
Choose the default behavior of 'git pull'
What should 'git pull' do by default?
// git pullコマンドのデフォルトの動作を選択
// git pullコマンドはデフォルトで何をしますか?

認証情報の保存

認証情報を保存するか設定します。

ユーザーID、パスワードを保存しておくGit Credential Managerか、保存しないNoneのどちらか。

毎回入力するのは大変なので、Git Credential Managerを選びます。

認証情報の保存
Choose a credential helper
Which credential helper should be configured?
// 認証ヘルパーの選択
// 認証ヘルパーをどちらで設定しますか?

追加オプションの設定

任意でオプションを追加します。

内容は、ファイルシステムのキャッシュと、シンボリックリンクの有効化になります。

Enable file system cachingにチェックが入っているので、そのまま「Next」。

追加オプションの設定

シンボリックリンクは、特定のファイルやディレクトリを、別途作成したファイルを参照してアクセスするファイルシステムの機能。

Configuring extra options
Which features would you like to enable?
// 追加オプションの設定
// どちらの機能を有効にしますか?

試験的オプションの設定

この画面はバージョンにより内容が変わります。

新しい機能を使いたいときはチェックして、インストールへ移ります。

試験的オプションの設定
Configuring experimental options
These features are developed actively. Would you like to try them?
// 試験導入オプションの設定
// これらの機能は積極的に開発されています。試してみませんか?

セットアップ完了

これでセットアップ完了です。

Git Bashを始めるときはLaunch Git Bashに、機能や使用上の注意を確認したいときは、

View Release Notesにチェックを入れて「Finish」。

セットアップ完了

おわりに

ライセンス確認を含めて全15項目の設定と、かなりボリュームのある内容でした。

気をつけたいのは、開発環境により選択肢が異なるところ。

企業など組織的なルール、開発要件をよく確認の上、選択、設定するようにしてください。

開発規模が大きくなればなるほど、作業者の人数もどんどん増えていくもの。

フォルダ名に「日付」や「最新」と入れる簡易的な方法では、いずれ管理できなくなります。

まずは管理しやすい自分の開発領域から「Git」を取り入れて、ゆくゆくはチーム全体で使えるよう備えていきましょう!

反映には、以下のようなクライアントソフトが便利です。